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  厚生労働省の中央最低賃金審議会の小委員会は、2013年度の最低賃金の引き上げ目安を全国平均で14円とすること決定しました。今回の上げ幅は、早期のデフレ脱却には所得の底上げが欠かせないとの政府の意向を受けた形です。今回の目安を基に今後、各都道府県の地方審議会が地域別の実額を決め、改定後の最低賃金は10月ごろから適用されます。

■答申のポイント
1.ランク(注1)ごとの目安、乖離解消額の目安及び乖離解消期間の見直し
各都道府県の目安については、下記(1)の金額とするが、地域別最低賃金額が生活保護水準(注2)を下回っている地域については、それぞれ下記(1)の金額と下記(2)の金額とを比較して大きい方の金額とする。

(1)ランクごとの引上げ額は、Aランク19円、Bランク12円、C・Dランク10円(昨年はAランク5円、B~Dランク4円)。

(2)最低賃金額が生活保護水準を下回っている(以下「乖離額」という。)11都道府県(北海道、青森、宮城、埼玉、千葉、東京、神奈川、京都、大阪、兵庫及び広島)については、次の<1>又は<2>を参酌し、各地方最低賃金審議会が定めた額とする。

<1>昨年度から乖離の残っていた6都道府県(北海道、宮城、東京、神奈川、大阪、広島)については、原則として今年度乖離額を解消するのが適当と考える。ただし、北海道については、乖離解消額については、乖離額を今年度に解消した場合の額を原則としつつ、乖離額÷2(注3)で得た金額も踏まえ、できるだけ速やかな解消に向けた審議を行う。

<2>5府県(注4)(青森、埼玉、千葉、京都、兵庫)については、原則として、乖離額÷各地方最低賃金審議会が定める予定解消期間の年数(原則として2年以内でできるだけ速やかに)で得た金額

(注1)都道府県の経済実態に応じ、全都道府県をABCDの4ランクに分けて、引上げ額の目安を提示している。現在、Aランクで5都府県、Bランクで11府県、Cランクで14道県、Dランクで17県となっている。ランク 都道府県 金額
A 千葉、東京、神奈川、愛知、大阪 19円
B 茨城、栃木、埼玉、富山、長野、静岡、三重、滋賀、京都、兵庫、広島 12円
C 北海道、宮城、群馬、新潟、石川、福井、山梨、岐阜、奈良、和歌山、岡山、山口、香川、福岡 10円
D 青森、岩手、秋田、山形、福島、鳥取、島根、徳島、愛媛、高知、佐賀、長崎、
熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄 10円
(注2)平成20年度の答申の公益委員見解に基づき、対象地域の生活扶助基準(1類費+2類費+期末一時扶助費)の人口加重平均に住宅扶助の実績値を加えた額
(注3)昨年度の時点において各地方最低賃金審議会が定めた予定解消期間の年数から1年を控除した予定解消期間の残年数に1年を加えた年数
(注4)最新のデータに基づいて比較を行った結果、乖離額が再び生じた地域

2.地方最低賃金審議会の自主性発揮、審議の際の留意点
地方最低賃金審議会においては、地域別最低賃金の審議に際し、中央最低賃金審議会の見解を十分に参酌され、かつ、同審議会の資料を活用されることを希望する。なお、目安は地方最低賃金審議会の審議決定を拘束するものではなく、地方最低賃金審議会が自主性を発揮すること及び全国的な整合性の確保の観点から、目安を十分参酌されることを強く期待する。

今後は、各地方最低賃金審議会で、この答申を参考にしつつ、地域における賃金実態調査や参考人の意見等も踏まえた調査審議の上、答申を行い、各都道府県労働局長が地域別最低賃金額を決定することとなります。
なお、答申に示された考え方を踏まえ、仮定を置いて機械的に試算した場合、今年度の目安が示した引上げ額の全国加重平均は14円(昨年は7円)になります。

【参考】
※最低賃金制度とは
最低賃金法に基づき国が賃金の最低限度を定め、使用者は、その最低賃金額以上の賃金を労働者に支払わなければならないとする制度である。仮に最低賃金額より低い賃金を労使合意の上で定めても、それは法律により無効とされ、最低賃金額と同額の定めをしたものとみなされる。

※最低賃金の種類
最低賃金には、産業に関わりなく地域内のすべての労働者に適用される都道府県別の「地域別最低賃金」と、例えば電気機械器具製造業、自動車小売業など特定の産業に働く労働者に適用される「特定最低賃金」の二種類が設定されている。

詳しくは下記参照先をご覧ください。
参照ホームページ[厚生労働省]
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000014598.html