魅力ある職場作り
わが国では少子化が進行し、近い将来、労働力不足の問題に直面する可能性があります。
企業や社会の活力を維持するためには、仕事と生活の調和を実現することが必要不可欠で
す。
 こうした中、政府は仕事と家庭を両立するための様々な支援策を打ち出し、育児休業取得
率は女性で8割を超えるなど、育児休業は着実な定着が図られつつあります。
 その一方で、第一子出産前後に約5割の女性が出産・育児を理由として退職している現状
があります。妊娠・出産、そして、仕事と子育てを両立していくことは、依然として、かな
りの困難が伴っていることがわかります。
 事業主が整備すべき措置や制度、制度対象者の心構えを確認しておきましょう。

法で定められている両立支援の措置・制度
<妊娠~産前産後期間>
①産前産後休業(産前6週間(多胎妊娠14週間)、産後8週間)
②危険有害業務への就労制限
③健診を受けるための時間確保
④妊娠の軽易業務への作業転換
⑤時間外、休日労働、深夜業の制限
⑥変形時間労働制の制限

<育児休業期間>
①育児休業(原則子が1歳、最長子が2歳)
②パパ・ママ育休プラス

<職場復帰後>
①育児時間(生後1年未満の間)
②短時間勤務制度(3歳未満の間)
③所定外労働の制限(3歳未満の間)
④時間外労働の制限(小学校就学前まで)
⑤深夜業の制限(小学校就学前まで)
⑥この看護休暇制度(小学校就学前の子が対象)

<妊娠~職場復帰後>
①妊娠・出産・育児休業等に関する不利益取扱いの禁止、ハラスメント防止措置

法を上回る両立支援策
①面談の実施
 休業前の面談では産休・育休の予定を確認し、復帰前の面談では復帰後の働き方などを相談
②休業中の情報提供
 定期的に連絡を取り、企業内ルールの変更や復帰後に担当する業務の進捗状況を伝える。
③職場復帰支援のための研修
 円滑な職場復帰を図るため、在宅、事業所、教育施設等で実施される実習・講習の受講

産休・育児休業取得者の心構え
①休業前に仕事マニュアルの作成や、周囲の人とコミュニケーションを取り得る。
②休業中に資格取得やスキルアップに挑戦
③上司や同僚と定期的に連絡をとる。
④職場復帰後の家事分担等を家族で話し合う。

10月から、育児休業が最長で子が2歳に達するまで延長が可能になりますが、中小企
業にとって、長期にわたる休業は補充要因、復帰後の人員計画が大きな問題になります。
 また、産休・育児休業中の労働者にとっても、長期にわたる休業は、職場復帰への不安
を募らせる原因になるかもしれません。
 そのため、事業主は制度を周知し制度対象者以外の労働者にも理解を得ることが重要で
あり、対象労働者は、謙虚な気持ちと感謝の心を持って休業期間を有意義に過ごすことが、
仕事と家庭を両立できる職場作りへの近道になるのではないでしょうか。