現に雇用している高年齢者を定年後も引き続き雇用する「継続雇用制度」の対象者の基準を、労使協定を締結せずに就業規則で定めることができる中小企業(300人以下)の事業主に対する特例措置が、平成23年3月31日で終了します。

◎平成23年3月31日までに実施しなければならない処置とは?
(1)「定年の定めの廃止」、「定年の引き上げ」または、「希望者全員の継続雇用制度の導入」
(2)継続雇用制度の対象となる高年齢者の基準について労使協定を締結
※厚生労働省は、高年齢者の雇用の安定を図るため、可能な限り上記(1)の実施を勧めています。

 なお、就業規則の作成、変更を行った場合は労働基準監督署に届け出なければなりません。また、65歳以上への定年の引き上げなどを行う場合は、奨励金など各種の支援策を活用することができます。
※労使協定とは、労働条件その他の事項について、事業場の過半数の労働者で組織する労働組合(ない場合は労働者の過半数を代表する者)と事業主との間で合意して書面により締結される協定です。
※継続雇用制度の導入に当たっては、労使協定の締結によって対象者の基準を定めることができますが、労使協定締結の努力をしたにもかかわらず協議が調わない場合、経過措置として、中小企業(常用労働者300人以下)の事業主に限り、平成23年3月31日までの間、就業規則などにより基準を定めることができます。

◎具体的な対応処置とは?
(1)定年の定めの廃止、定年の引き上げ、希望者全員の継続雇用制度の導入
ア.定年の定めを廃止する場合
就業規則から、定年に関する記載を削除。

イ.定年の引き上げを行う場合
就業規則の定年年齢を引き上げる。
<就業規則記載例>第●条従業員の定年は満65歳とし、65歳に達した月の末日をもって退職とする。

ウ.希望者全員の継続雇用制度を導入する場合
就業規則の定年年齢に関する記載を変更する。
<就業規則記載例>第●条 従業員の定年は満60歳とし、60歳に達した月の末日をもって退職とする。
ただし、定年に達した者から、引き続き勤務を希望する申し出があったときは、希望者全員を嘱託として、定年退職日の翌日から満65歳まで再雇用する。

(2)継続雇用制度の対象となる高年齢者の基準について労使協定を締結
ア.労働者の過半数で組織する労働組合がある場合は、その労働組合と労使協定を締結する。ただし、そのような労働組合がない場合は、労働者の過半数を代表する者(※注)と労使協定を締結する。

イ.労使協定を締結した基準に基づき、就業規則を変更する。
<就業規則記載例>第●条 従業員の定年は満60歳とし、60歳に達した月の末日をもって退職とする。
ただし、労使協定の定めるところにより、次の1~3の基準の全てに該当する者については、●年ごとの契約更新により、満65歳に達するまで再雇用する。
1.引き続き勤務することを希望していること
2.直近の健康診断の結果、業務遂行に支障がないと認められること
3.過去●年間の出勤率が●%以上であること

(※注)労働者代表の選出方法・・・
「労働者の過半数を代表する者」とは、民主的な手続き(投票、挙手など)で選出されていること、管理監督者以外から選出されていることが必要です。したがって、事業主が一方的に指名した場合や、親睦会の代表者や特定の役職者を自動的に選出することは認められません。

詳しくは下記参照先をご覧ください。

参照ホームページ[厚生労働省]
http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/koureisha.html