平成23年3月25日、厚生労働大臣は、「雇用保険法施行規則等の一部を改正する省令案要綱」を労働政策審議会に対して別添1のとおり諮問しました。
 これについて、同審議会職業能力開発分科会、雇用均等分科会、労働条件分科会労災保険部会及び職業安定分科会において、審議が行われた結果、3月31日、同審議会から厚生労働大臣に対して、別添2のとおり答申がありました。
 厚生労働省としては、この答申を踏まえ、省令を公布する予定です。
 なお、この省令案の概要は以下のとおりです。

■改正の概要
(1)雇用調整助成金及び中小企業緊急雇用安定助成金の改正
   対象被保険者に係る特例(被保険者として継続して雇用された期間が6ヶ月未満の労働者は
   雇用調整助成金等の休業等の助成対象とならない規定の一次撤廃)を廃止する。【平成23年7月1日施行】

(2)労働移動支援助成金制度の改正
  1 求職活動等支援給付金の改正
   大企業事業主に対する助成額(1人1日)を7,000円から4,000円に引き下げる。
  2 再就職支援給付金の改正
   大企業に対する助成措置を廃止するとともに、中小企業に対する助成額の上限額(対象者一人当たり)を
   30万円から40万円に引き上げる。

(3)定年引上げ等奨励金制度の改正
  1 中小企業定年引上げ等奨励金の改正
   支給対象事業者から「希望者全員を対象とする65歳まで契約期間の切れない継続雇用制度を導入した
   事業主」を追加する。
  2 高年齢者職域拡大等助成金の創設
   希望者全員が65歳まで働ける制度又は70歳まで働ける制度の導入にあわせて、高年齢者の職域の拡大や
   雇用管理制度の構築を行う事業者に対し、要した費用の3分の1を助成する高年齢者職域拡大等助成金を
   創設する。
  3 高年齢者雇用モデル企業助成金の廃止
   上記2の創設に伴い、高年齢者雇用モデル企業助成金を廃止する。

(4)特定求職者雇用開発助成金制度の改正
  1 緊急就職支援者雇用開発助成金の廃止
   行政刷新会議の事業仕分けの評価結果(「見直しを行う。予算要求については実績をベースに、
   真のニーズに対応したものに限定」)を踏まえ、事業実績が低調である緊急就職支援者雇用開発助成金を
   廃止する。

(5)自立就業支援助成金制度の改正
  1 高年齢者等共同就業機会創出助成金の廃止
   高年齢者雇用確保措置の普及等により、多くの雇用者が65歳まで雇用される環境が整いつつある中にあって
   中高年齢者の就職希望者のうち自衛希望者の比率は低下傾向にあり、また実際に本助成金の事業実績が
   低調であるため高年齢者等共同就業機会創出助成金を廃止する。【平成23年7月1日施行】

(6)地域雇用開発助成金制度の改正
  1 地域求職者雇用奨励金(中核人材用)の廃止
   地域求職者雇用奨励金(中核人材用)については、総務省による「雇用保険二事業に関する行政評価・監視」
   において、廃止を含めた事業のあり方を検討すること等の勧告を受けたこと及び事業実績が低調であるため
   廃止する。
  2 雇用創造先導的創業等奨励金の廃止
   事業実績が低調であるため、雇用創造先導的創業等奨励金を廃止する。
  3 地域貢献活動雇用拡大助成金の廃止
   地域貢献活動雇用拡大助成金については、地域貢献活動支援事業(2年間のモデル事業)により支援を受けた
   事業主に対して支給される助成金であるため、当該事業が22年度をもって終了することに伴い廃止する。
  4 地域再生中小企業創業助成金の改正
   助成額を減額(※)するとともに、支給要件について、「雇入れ対象労働者が2人以上であること」等を追加する。
   【平成23年6月1日施行】
   ※ 例:雇用失業情勢の改善の働きが弱い地域に係る助成限度額について、1,000万円(対象者5人以上の場合)を
     500万円に引き下げ。

(7)育児・介護雇用安定等助成金制度の改正
  1 両立支援レベルアップ助成金(職場風土改革コース)の廃止
   その他の両立支援環境整備のための事業により対応するため、廃止する。
  2 中小企業子育て支援助成金の改正
   支給額を、育児休業取得者1人目に70万円、2~5人目に50万円に変更する。
   また、平成23年9月30日までに育児休業を終了した者までを対象とする措置とし、以降は廃止する。
  3 育児・介護雇用安定等助成金制度の再編
   育児・介護費用等補助コースについては、助成金の整理・合理化のため、廃止する。【平成23年9月1日施行】
   代替要員確保コースについては、抽象企業両立支援助成金として支給することとし、支給対象事業主を労働者300人以下の
   事業主に変更するとともに、全ての事業主につき、一般事業主行動計画の策定等を要件に追加する。
   また、支給額を育児休業取得1人あたり15万円に変更する【平成23年9月1日施行】
   その他のコースについても再編されます。
  4 育児休業取得促進等助成金の廃止
   

(8)人材確保等支援助成金制度の改正
  1 中小企業基盤人材確保助成金の改正
   生産性向上に伴う雇入れ助成を廃止するとともに、新分野進出等に伴う雇入れ助成については、
   支給対象分野を、新成長戦略において重点強化の対象となっている健康・環境分野等に限定する。
  2 介護基盤人材確保等助成金の廃止
   事業実績が低調であるため、介護基盤人材確保等助成金を廃止する。
  3 介護雇用管理制度等導入奨励金の廃止
   省内事業仕分けの指摘事項(「奨励金は国直轄にすべき」)を踏まえ、介護雇用管理制度等導入奨励金を廃止する。
  4 介護未経験者確保等助成金の廃止
   行政刷新会議の事業仕分けの評価結果(「予算の縮減を行った上で、見直しを行う」)を踏まえ、
   介護未経験者確保等助成金を廃止する。
  5 介護労働者設備等整備モデル奨励金の改正
   介護労働者設備等導入奨励金に名称を変更する。
  6 中小企業人材確保推進事業助成金の改正
   支給対象分野を、新成長戦略において重点強化の対象となっている健康・環境分野等に限定する。
  7 中小企業雇用安定化奨励金の廃止
   短時間労働者均衡待遇推進等助成金と整理・統合し、均衡待遇・正社員化推進奨励金(9(2)参照)を創設する。
  8 派遣労働者雇用安定化特別奨励金の改正
   平成23年度中とされていた本奨励金制度を平成27年度までに延長する。

(9)短時間労働者均衡待遇推進等助成金制度の改正
  1 短時間労働者均衡待遇推進等助成金の廃止
   中小企業雇用安定化奨励金と整理・統合し、均衡待遇・正社員化推進奨励金((2)参照)を創設することに伴い、
   本助成金は廃止する。
  2 均衡待遇・正社員化推進奨励金の創設
   中小企業雇用安定化奨励金及び短時間労働者均衡待遇推進等助成金を整理・統合し、
   新たに均衡待遇・正社員化推進奨励金を創設する。
   有期契約労働者及び短時間労働者について、正社員と共通の処遇制度や正社員転換制度等を導入した事業主に対して、
   奨励金を支給する。
(10)障害者雇用促進助成金制度の改正
  1 事業協同組合等雇用促進事業助成金の廃止
  2 精神障害者雇用安定奨励金の改正
  3 職場支援従事者配置助成金の創設
  4 重度障害者等多数雇用施設設置等助成金の創設

(11)試行雇用奨励金制度の改正
  1 実習型試行雇用奨励金の改正
   実習型雇用助成金(一般会計)を実習型試行雇用奨励金(雇用勘定)に統合することにより、
   「月額4万円で最長3ヶ月支給」を「月額10万円で最長6ヶ月支給」に改正する。
  2 正規雇用奨励金の創設
   実習型試行雇用奨励金を受給した事業主が、実習型雇用終了後に対象者を常時雇用として雇い入れ、
   一定期間職場定着した場合、1人当たり最大100万円支給する。

(12)建設労働者緊急雇用確保助成金制度の改正
  1 建設業新分野教育訓練助成金の改正
   平成22年度までとされている期間を平成23年度までに延長する。
  2 建設業離職者雇用開発助成金の改正
   平成22年度までとされている期間を平成23年度に延長する。

(13)認定訓練助成事業費補助金制度の改正
  1 認定訓練助成事業費補助金の見直し
   支援対象者として、職業能力開発促進法第13条い規定する職業訓練法人、中央職業能力開発協会、
   都道府県職業能力開発協会、一般社団法人、法人である労働組合及びその他営利を目的としない法人を追加する。。
(14)キャリア形成促進助成金制度の改正
  1 訓練等支援給付金の改正
   従業員の自発的な能力開発の経費又は従業員に対する職業能力開発休暇の付与に係る大企業事業主への
   助成及び時間確保制度又は長期休暇制度を設ける事業主への助成を廃止する。
   ジョブ・カード制度関連の助成メニューは廃止し、他の訓練等支援給付金へ整理統合した上で、OJTに対する助成を追加する。
  2 職業能力評価推進給付金の廃止
   職業能力評価推進給付金を廃止する。
  3 地域雇用開発能力開発助成金の廃止
   地域雇用開発能力開発助成金を廃止する。

(15)建設雇用改善助成金制度の改正
  1 建設教育訓練助成金と建設業人材育成支援助成金の統合
  2 建設事業主雇用改善推進助成金と建設事業主団体雇用改善推進助成金の統合

■施行期日
平成23年4月1日(ただし、(6)4は平成23年6月1日、(1)は平成23年7月1日、(7)3は平成23年9月1日)
 
詳しくは下記参照先をご覧ください。

参照ホームページ[厚生労働省]
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000017aau.html