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  わが国金融システムの信頼性及び安定性を高めるため、情報伝達行為に対する規制の導入等のインサイダー取引規制の強化、投資一任業者等による運用報告書等の虚偽記載等に係る制裁の強化、投資法人の資本政策手段の多様化及び大口信用供与等規制の強化等を改正の柱とする金融商品取引法の一部改正法が公布されました。

■金融商品取引法一部改正の概要
◎インサイダー取引規制に係る見直し
1.情報伝達・取引推奨行為に対する規制の導入
(1)会社関係者であって重要事実を知ったものは、他人に対し、当該重要事実の公表前に取引をさせることにより利益を得させる等の目的をもって、当該重要事実を伝達し、又は取引を勧めてはならないこととする。また、公開買付者等関係者であって公開買付け等事実を知ったものについても、同様の規制を設ける。

(2)(1)の違反により情報受領者等が公表前に取引をした場合、違反者に対して次の計算方法により課徴金を課す。
ア.仲介関連業務に関し違反行為をした場合には、当該違反行為をした日の属する月における情報受領者等からの仲介関連業務の対価に相当する額に3を乗じて得た額
イ.募集等業務に関し違反行為をした場合には、イの計算方法によって得た額及び募集等業務等の対価に相当する額に2分の1を乗じて得た額の合計額
ウ.ア及びイ以外の場合には、違反行為により情報受領者等が行った取引によって得た利得相当額に2分の1を乗じて得た額

(3)(1)の違反により伝達等を受けた者が公表前に取引をした場合、違反者を5年以下の懲役若しくは500万円以下の罰金に処し、又はこれを併科することとするとともに、法人に対して5億円以下の罰金刑を科す。

2.「他人の計算」による違反行為に対する課徴金の引上げ
運用対象財産の運用として、自己以外の者の計算において不公正取引をした者について、当該取引をした日の属する月における運用対象財産の運用の対価に相当する額に3を乗じて得た額の課徴金を課すこととする。

3.投資法人の発行する投資証券等の取引へのインサイダー取引規制の導入
投資法人の発行する投資証券等の取引をインサイダー取引規制の対象とすることとし、会社関係者の範囲に資産運用会社及びその親会社等の関係者を加えるとともに、投資法人の特性を考慮した重要事実等を規定することとするほか、投資法人の役員等による投資証券等の取引の報告等に関する所要の規定を整備する。

4.近年の金融・企業実務を踏まえた規制の見直し
(1)会社関係者又は会社関係者からの情報受領者の間のみならず、当該情報受領者と重要事実を知っている者との間における市場外の取引については、インサイダー取引規制を適用しないこととする。
(2)公開買付け等の対象株券等の発行者及びその役職員について、公開買付者等関係者の対象とすることとする。
(3)公開買付け等の実施に関する事実の伝達を受けた者等について、自ら公開買付けを行う際に公開買付届出書等に当該伝達を受けた事実の記載等をした場合又は当該伝達を受けた日等から6か月が経過している場合には、インサイダー取引規制を適用しないこととする。

◎資産運用規制の見直し
投資一任業者等による運用報告書の虚偽記載等に対する罰則の引上げ
年金基金が特定投資家(プロ)になるための要件の限定等

◎金融機関の秩序ある処理の枠組み
リーマンショック等、金融市場を通じて伝播し、実体経済に深刻な影響を与える金融危機を防ぐため、G20 の合意等を踏まえ、金融機関の秩序ある処理の枠組みを整備
【対象】金融業全体(銀行、保険、証券、金融持株会社等)
【措置内容等】預金保険機構の監視等の下、流動性供給等により重要な市場取引等を履行(必要に応じ、資金援助・資本増強)、秩序ある処理に必要な措置(早期解約の制限等)
【費用負担】原則として業界の事後負担(例外的に政府補助)等

◎銀行等による資本性資金の供給強化等
銀行等による議決権保有規制(いわゆる5%ルール)について、企業再生や地域経済再活性化に資する効果が見込まれる場合に限り、規制を緩和
その他銀行等に関する規制(大口信用供与等規制や外国銀行支店規制等)の見直し等

◎投資法人の資金調達・資本政策手段の多様化等
自己投資口の取得、投資主への割当増資の導入
投資法人による海外不動産の取得促進のための措置
投資法人へのインサイダー取引規制の導入
投資信託の運用状況を投資家が理解しやすい形で提供するための措置等
 
◎施行期日
平成25年6月19日から一部を除き1年内の政令で定める日。

詳しくは下記参照先をご覧ください。
参照ホームページ[金融庁]
http://www.fsa.go.jp/common/diet/