地域振興としてのワーケーション

 リゾート地や温泉地などで余暇を楽しみつつ仕事をする「ワーケーション」、出張先で業務を終えた後に帰社せずそのまま延泊して休暇を取得する「ブリージャー」など、観光地での就労が話題になっています。前者は「Work + Vacation」、後者は「Business + Leisure」からなる造語で、休暇や旅行などの自由で楽しい時間に、仕事というプレッシャーや責任を伴う時間が入り込むため、違和感を覚える人も多いかもしれません。

 ところで「仕事」と「休暇」の合体といえば、かなり前から若者向けに浸透していた「ワーキング・ホリデー(ワーホリ)」が連想されます。ワーケーションやブリージャーが主として国内の行楽地における就労を前提としているのに対して、ワーホリは海外での「観光、就学、就労」を混成した二つの国や地域間でのビザ発給認証制度で、外国での生活体験支援の考え方が根底にあります。

 ワーホリに特に積極的だった国はオーストラリアです。日本のワーホリも1980年の同国との締結が最初でした。背景には、労働人口の確保、移民のさらなる受け入れを進めようとする同国の事情もあったようです。実際、ワーホリ導入当時と比較して同国の人口は飛躍的に増えました。

ワーケーションやブリージャーは、受け入れる観光地の人口増に直接つながるわけではありませんが、地域の産業振興の一助にはなるでしょう。勤怠管理をするかどうか、成果主義導入の必要性など、さまざまな課題がありますが、新しい働き方として検討する意味はありそうです。「1週間の滞在期間のうち丸1日だけ仕事に費やす」という働き方えあれば、やってみてもいいと思えるのではないでしょうか?